安定的な毎日から、Self helpをしてどこまで自分を変化させる事ができるか?

 国慶節休暇の中、学問的な書籍を読みたいと思い、セブ島の浜辺で読破しました。やっぱり、学問は面白いなあと感じました。社会人はHow toものの書籍や雑誌を良く読むと思いますが、たまにはこういった歴史から人々の生活や行動について根源的に学ぶのもいいものです。

自分のなかに歴史をよむ (ちくま文庫)
発売日: 2007/9/10
おすすめ度:★★★★

■読み始めたきっかけ

 以前、他の本を読んでいた際にその著者の「生き方を変えた本」の中で紹介されており、気になって読み始めました。私も大学時代に恩師に出会い、経済学や経済史、社会科学に強い興味を覚えました。大学時代のテキストを読むような感じで読み進めましたが、社会人になって学問の世界から遠ざかり仕事などの実世界を経験してからの方がすっと頭にはいる本かも知れません。

■心に残る言葉

p.21 「分かるという事はそれによって自分が変わるということでしょう」

→他のレビュアーの方もご指摘されているようにこの部分は印象に残りました。私は、「Keep on changing」という言葉を座右の銘にしていますが、自分でもって生まれた体と頭を使って、どこまで「できなかった事ができるようになる=変化」のかを追求するのが人生なのではないかと思っています。自分が今できないこと、苦手な事に対して逃げないで立ち向かう事。それが、自分の理想でなければ、回避をして得意な事に集中をした方がいいと思いますが、それが理想であれば何とか実現できるように努力をする過程が大切だと思いました。

p.146 合理的という事は、分かりやすくいえば予見ができるようになるという事です。

→中国で生活をしていると合理的という言葉が頭にいつもあります。中国人は一般的に合理的な民族です。自分に利益がある事を中心に考えています。経済学でモデルになるような行動をします。日本人は義理人情の世界を仕事にも適用しますが、中国人は義理人情は家族、親族と友達までです。それ以外の人たちは自分にとって得かどうかの論理で行動をします。逆に言うと、行動が分かりやすいと思います。また、ルールがなければ基本的に何をしてもいい。というメンタリティもあります。会社規定については、日本ではそれほど厳密に決めなくてもいいですが、中国では細かく規定して本人に事前に確認をさせる必要があります。そうでなければ、管理ができません。日本人にとって、中国人は分かりにくいと思われるかも知れませんが、合理性と内と外の2つの概念を使えば、行動は予測できると思います。

p.180 しかし中世においては、彼らがどんなに努力してもどうにもならない事があまりに多すぎたのです。

→この文を読んで、現代日本に生まれた自分はなんて好運だったのだろうと思います。親に感謝をしなければなりません。昔は自分で努力をしてもどうにもならない事が非常に多かったと思います。しかし、今は自分の努力で上に上がれる時代です。だからこそ、毎日努力をしなければならないのですが、日々の生活が安定しているとなかなか自分を向上させるのは難しい。ハングリー精神を常に心に抱き、「Self help」の気持ちを持たなければならないと思いました。

■どんな人にお勧め

学問が面白いと思い始めた大学生の方に
社会人の方でまた学問をしてみたいと思った方
中世の歴史から、人の行動や考え方の根本を知りたい人に

自分のなかに歴史をよむ (ちくま文庫)
自分のなかに歴史をよむ (ちくま文庫)
筑摩書房 2007-09-10
売り上げランキング : 24280

おすすめ平均 star
star「でありながら、同時に」
star東西の個人と社会そして「自由・平等・平和」の成り立ち
star解るということ

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1980年代の外資系投資銀行で働いているような疑似体験ができます。

「巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット) (単行本)」
黒木 亮 (著)
発売日: 2005/11/11
おすすめ度:★★★

■読み始めたきっかけ

 Amazon.comでの評価が非常に高く、金融小説に興味があったので読み始めました。

■心に残る言葉

 基本的に1980年代のバブル期の日本の金融市場が舞台です。バブル景気の始まりから、1989年12月の過去最高値の38915円からの崩壊まで、金融市場について外資系投資銀行からの目線で書かれています。金融業界に勤めている方にとっては、なじみのあるテーマだと思いますが、それ以外の方はわかりやすく書かれているものの、難しいと思います。実際に起こった出来事をほぼトレースしていると思われるので、リアルにはリアルです。ただし、一話完結のドラマのようで主人公やその他の登場人物がどこに向かっているのかが非常にわかりづらい。小説というよりも金融ドキュメントといった方が、いいと思います。

 途中感じたのが、筆者は職業作家というよりも金融マンと言ったほうがいいのではないかということです。たとえば、「ソルト竜神こと、竜神宗一が・・・」「軍艦ビルこと、野村證券本社」など、いくつかのフレーズで繰り返しくどいように使われています。また、数回登場する人物について、「背の高いがっしりとした、営業担当」など、なぜか名前がついていなかったり、専業作家であればもう少し洗練された書き方をするのではないかと思いました。

 実際の1980年代の外資系投資銀行の仕事や生活を疑似体験できるという意味では、非常に読みやすいテキストだと思います。

■どんな人にお勧め

外資系投資銀行に勤めてみたい人
バブル期にの金融市場について興味がある人
海外で働きたいと思っている人

巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)
巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)
ダイヤモンド社 2005-11-11
売り上げランキング : 104179

おすすめ平均 star
star投資銀行助産婦説
starこれが投資銀行だ!
starこれぞ本物の経済小説

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誠実さと信頼があれば、大きな目標を達成できる。

「 エベレストを越えて」 (文春文庫 (178‐5)) (文庫)
植村 直己 (著)
出版社: 文芸春秋 (1984/12)
おすすめ度:★★★

■読み始めたきっかけ

 漠然といつかは富士登山がしてみたい、小さい頃、飯ごう炊飯や野外活動が好きだった自分が上海に来て、だいぶ山やアウトドアから離れていることに気がつきました。冒険小説を読んでみたいと思い、名前だけは知っていた植村直己氏の著作を初めて読み始めました。

■心に残る言葉

 植村氏のライフプラン、生き様は下記三つに集約されると思います。大目標である、冒険を成功させるために、資金を募り、チームを作り、生活費を稼ぐ。このの三つの目標を新しい冒険先に沿って毎回循環させていると思いました。

大目標:登山・冒険(誰もしたことがないことを成し遂げる)
中目標:スポンサー探し、人との交渉、チーム作り、人間関係構築
小目標:アルバイト(生活費) 

 読み進めていくうちに植村氏の木訥な人柄と人間関係を非常に大切にしている人だと思いました。同じ山登りの日本人仲間だけでなく、現地のシェルパとの言葉を超えたコミュニケーションなどはなかなかできることではないと思いました。

p.46 隊長に命じられたから一生懸命やったに過ぎない

→エベレストへの第二次偵察隊のメンバーになったときに、植村氏は食料係に任命されています。他の隊員は、気象学や医者、語学力などそれぞれの適性に合った業務を分担していました。植村氏はとくに栄養学の専門家ではありませんでした。それでも、エベレストに登りたいという一新で、食料係として食欲不振にならないように様々な工夫をしています。
大きな目標を達成するには、自分の能力ではできないと思わないこと。分からないことでもやってみるというチャレンジ精神が大切だと思いました。

p.75 言葉以上の物が通じ合えたら、それは人間最高のよろこびではないだろうか。

→イメージ的に海外での冒険生活が長かった植村氏は語学が堪能だったと思っていましたが、実際はそうではなかったようです。それでも、相手の懐に飛び込む人なつこさや素直さ、誠実さを持っていれば人間分かりあるものだと思いました。言葉はスキルであって、その先は人間対人間の人としての価値感や生き様でコミュニケーションをしているのだと感じました。

p.215 国際エベレスト登山隊への参加

→この章を読んでいると日本人は団体行動を得意とする農耕民族なのだと思いました。欧米の隊員は自分の名誉、国の名誉のために頂上を目指します。その一方、植村・伊藤両隊員は勝手気ままで仲間割れを起こすチームの中で黙々とリーダーの指示に従い、荷物運びをするなど登山のサポートをしていきます。結果、登頂は失敗に終わります。エベレスト登山のような難易度の非常に高い冒険では、チームの人間関係や協力関係がうまくいかなければ、達成できないのだと思いました。そのためには、花形だけではなく、目立たない裏方のサポートがあってこその登頂だと思いました。

■どんな人にお勧めか

山登りが好きな人
チーム行動での成功例・失敗例を学びたい人
極限状態での人間関係を知りたい人

エベレストを越えて (文春文庫 (178‐5))
エベレストを越えて (文春文庫 (178‐5))
文芸春秋 1984-12
売り上げランキング : 98672

おすすめ平均 star
star極限状態の人間関係の中での植村直己
star植村さんの怨念がこもる!
starエベレストの頃

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自分の興味と適性を見つける。見つけたら、集中的に能力を高めること。

「 年収が2倍にも3倍にもなる勉強法 」(単行本(ソフトカバー))
堀 紘一 (著)
出版社: PHP研究所 (2009/3/14)
おすすめ度:★★★★

■読み始めたきっかけ

 堀紘一氏の著作は、以前何冊か読んでみて気に入っていたので、こちらも読み始めました。他のレビュアーの方が指摘されているように、経歴が近い大前研一氏とは対比されると思います。大前氏の場合、非常に理想のレベルや要求水準が高い。それに対して同感し自分もそうありたいと思いますが、今からでは遅い。生まれ変わったとしても宇宙人でないと実現できないのではないかと劣等感を感じることがあります。
 それに対して堀氏の著作は、確かに継続できる精神力・体力、集中力という面ではそれなりの才能と努力が必要だと思いますが、実現不可能だ思わせない。大学を卒業して、中堅社員となった今でも、「まだ、遅くはない」と思わされるエピソードや励ましが多いと感じた。


■心に残る言葉

p.30 大(30〜40年)、中(10年)、小(1〜2年)と三種類の目標を立てる

 →以前、会社の研修で同僚と自分の目標を発表し合ったことを思い出しました。その時感じたのが、多くの同僚が小目標がほとんどで、自分のライフプランというべき大目標がないと思いました。大勢の前で、大目標を語るのが恥ずかしいのかも知れませんが、個人的には大目標そのものを持っていないのではないかと危惧しました。目の前の仕事を効率よく処理すること、子供との時間を増やす、英語を勉強するetc。どれも大目標とは言えないと思います。堀氏が指摘するように、大、中、小で整合性を持たせて日々チェックすることが大切だと思いました。
 目標を実現させるためには、毎日努力をしなければなりません。そのためには、日記に大・中・小目標の達成具合について記入するのが良いと思いました。私は現在、Googleドキュメントに日記を書いていますが、表形式にして達成したいことを項目別に分けています。今後、大、中、小目標を予め表の項目のタイトルに入れておけば、日々目標を意識した生活ができそうです。
 手書きの日記も併用しています。これは、形式を決めずに枕元で寝る前に書いたり、辛いことがあったときに書き込んだり、読み返したりしています。10〜20代の時の手書きの日記は日々の悩みを書いた辛い内容がほとんどですが、今では私の宝物です。

p.52 誰にでもできる「一点差別化戦略」

→今までは一つの会社で定年を迎えるケースが多く、ゼネラリストとしてまんべんなく会社の異動命令に従って各部署を経験して、上位職位に上がっていくのが一つの成功法則でした。成功はなくても失敗が少ない方が良い。成功が1点でもあれば、かなり上に行くことができたと思います。ただ、今後はこのように会社が仕事人生を決めるのではなく、自分の手で仕事を勝ち取らなくてはならないと思いました。そのためには、何でもやるのではなく、「これなら負けない」というとがった個性を出す必要があります。本にしても、ベストセラーを読むのではなく、自分が気に入った著作を集中して読む。自分の理想に必要な情報だけを収集する。少し偏った努力をしないと差別化はできないと思いました。経済学で「比較優位」と理論があります。自分の中で比較的得意な仕事に特化をして、その他はアウトソーシングをする方法です。これは国際貿易のメリットを説いた理論ですが、個人の仕事に関しても応用できるのではないかと思います。

p.149 何はともあれ「始めてしまうことが大切」

→健康とフルマラソン完走のために朝にジョギングをしています。これも、なかなか継続するのが難しいです。走り始めてしまえば、走れます。多少きついですが、走れないことはないし、朝にジョギングが全くできない人の方が多いと思います。私にはできる。できるけれども、継続させるのが難しい。となると、まずは機械的に朝の決まった時間にアラームが鳴ったら、着替えて外に出てしまうこと。その先のジョギングは考えないでまずは、部屋から飛び出すことが大切だと思いました。何ごとも最初の一歩がおっくうになってしまいます。それでも、動き始めればイナーシャ(慣性)が働いて回り始めます。そのために、きっかけをいかに低くするか。これは、能力ではなく技術だと思います。

■どんな人にお勧めか

このままで終わりたくない人
何かの専門家になりたい人
目標設定に興味がある人

年収が2倍にも3倍にもなる勉強法
年収が2倍にも3倍にもなる勉強法
PHP研究所 2009-03-14
売り上げランキング : 17935

おすすめ平均 star
star勉強本の王道
star勉強の心得。
star学ぶところが多かったです

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お気に入りの「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のテイストなのだが

「1Q84 BOOK 1」村上春樹
出版社: 新潮社 (2009/5/29)
おすすめ度:★★★

 中国の国慶節休暇を利用して、Book1・2を一気に読破しました。村上春樹は高校三年の模擬試験の題材だった、「風の歌を聴け」の衝撃的な出会いから、ほぼ前作読んでいます。ただ、最近は観念的な作品が多く、若干のめり込めない気持ちでした。今回の作品は、私のお気に入りの作品(ベスト1・2になるかも)「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のテイストで、次の展開が非常にやきもきして、読み進めました。

 ただ、「世界の〜」と違って、一字一句かみしめるようには読めず、かなりの部分を斜め読みをしてしまいました。村上作品は大分読みこなしているので、それでもストーリーと世界について行けたのと、すこし冗長かなと思われる部分があったからです。これも自分が世の中を色々と経験して、それほど新しい情報について感動を受けにくくなったのかも知れません。

 それにしても、齢60にしてこのようなみずみずしい小説が書けるのですから、すばらしいと思います。これも、日々ストイックにジョギングをして体を鍛えているのと、好きなことしかしない潔さ(それによって失う物があっても構わない)があるからなのかも知れないと思いました。

 1984年と近い過去を題材にしていますが、今の小説やドラマに必須の携帯電話が全く出てこないのが、新鮮でした。ポケベルはちょこっと出てきますが...。現在は公衆電話もほとんど使わない時代になっています。私が高校生の時は電話といえば、固定電話か公衆電話でした。好きな女の子の家に電話を掛けるために、よく公衆電話BOXに行ったことを思い出しました。彼女のお父さんやお母さんが出た場合(ほぼ100%だった)のシュミュレーション(21時以降は、夜分遅くに、、、など)を頭の中でしたことが思い出されました。コミュニケーションが現在ほどconvenientではなかった時代で、相手とのすれ違いや初めて電話を掛ける時の勇気などが試されました。今では携帯のショートメールによって、気軽にコミュニケーションのとっかかりを得ることができます。現代社会は失敗しても傷がつかないようにお互いに予防線を張っているような気がします。当時は初めて電話を掛ける時は、心臓が口から出てくるぐらい緊張した思い出があります。

 「1Q84」は私にとってベストの小説ではないですが、そんな昔の思春期の恋愛を思い出させてくれる作品でした。

1Q84 BOOK 1
1Q84 BOOK 1
新潮社 2009-05-29
売り上げランキング : 36

おすすめ平均 star
starできそこないのパラレルワールド
star楽しみです。
star楽しく読める

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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)
新潮社 1988-10
売り上げランキング : 949

おすすめ平均 star
star村上ファンから最も支持されている作品
star春樹嫌いでも
star弱々しい物語

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心・技・体の3つを総動員して生き延びること

大地の子〈1〉 (文春文庫)山崎 豊子 (著) 1994/01
おすすめ度:★★★★★

 上司から紹介されて読み始めました。今までタイトルと中国残留孤児の話と言うことは知っていましたが、手が出ませんでした。現在上海に6年駐在していますが、中国の歴史についてはあまり触れることがありませんでした。今の上海は経済主導で、今日より明日が豊かになる。明日はもっと便利になる。明日はもっと家が高くなると言う右肩上がりの風潮があります。

 40~60年の間に中華人民共和国の成立、文化大革命と大きな歴史の転換点がありました。今の上海では考えられないほど、悲惨な生活事情と知識人の不当なつるし上げがまかり通っていました。

 著者の筆致は非常に力強く、ぐいぐい引きつけられて読み終えました。1巻しか買わなかったのを非常に後悔しています。次回、日本帰国時には全巻そろえたいと思います。

 主人公に対する次々の不幸と拷問、非常に辛いです。それでも、養父への恩義に報いるために生き延びる精神力と体力に感動しました。また、看護婦の江月梅の博愛。一筋の光となって、2巻への希望へとつながります。

 人間は「流される」生き物だと思いました。一人一人の人間が集まるとこうも残酷になれるのかと驚きました。環境には逆らえないのかも知れません。主人公はその時代の流れの中で翻弄されていきます。現代では環境はある程度自分で選べます。自分に合わない環境であれば、合う環境に移る必要もあると思いました。

 日本の武術で、心・技・体という言葉あり、私の座右の銘です。主人公も、義父への恩返しという心、生き残る技術、生き残る体力の3つで数々の困難を乗り越えてきました。現代の状況とは全く異なりますが、日々の生活でもこの3つをバランス良く向上させていきたいと思っています。

大地の子〈1〉 (文春文庫)
大地の子〈1〉 (文春文庫)
文藝春秋 1994-01
売り上げランキング : 10116

おすすめ平均 star
star涙なくしては読めません
star残留孤児とは
star人権なき世界と人間の狂気が結びついたときの恐怖

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ぐいぐいと引き込まれて読んでしまうのだけど、「ワイルドソウル」のような重厚感がない。

「ゆりかごで眠れ」垣根 涼介 (著)
中央公論新社 (2006/04)
おすすめ度:★★★

 今回、「ワイルドソウル」、「ヒートアイランド」、「サウダージ」に続いて4冊目として読み始めました。

 垣根涼介お決まりのパターンが炸裂します。主人公は幼い頃に恵まれない環境にあり、親とも死別をしますが、それを才能と努力で克服します。今回はそれに「信頼」というキーワードが追加されていました。いつもかっこよくてグレートな主人公。日本人の良さが出ているところが共感するのでしょうか。

 いつものように90年代の車が登場します。今回は黄色いランエボ、ユーノスロードスターが出てきますが、あまり重要な役割を果たしていません。

 主人公の他、若槻妙子、刑事の武田が登場します。武田については、レオンの悪徳麻薬捜査官のゲーリー・オールドマンのイメージで読んでいました。

 残念なのが妙子の生い立ちや内面がイマイチ掘り下げられていなかったこと。重要な役所のはずなのになぜか、空虚でした。ラストについては、賛否両論ありますが、こういうこともあるかも。ギャングものですから。

ゆりかごで眠れ
ゆりかごで眠れ
中央公論新社 2006-04
売り上げランキング : 173466

おすすめ平均 star
star全般的に物足りない
star俺は★五つだ!
starキャラを活かしきれないストーリー

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サスペンス、自然との闘い、愛など映画化の要素が満載

「太平洋の薔薇 (上) (光文社文庫) (文庫)」
笹本 稜平 (著)
出版社: 光文社 (2006/3/14)
おすすめ度:★★★★

■読み始めたきっかけ

 Amazon.comの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」のリンクから、評価が高かったので読んでみました。確かに面白い。他のレビュアーの方がコメントされているように、ハリソンフォード主演で映画化したら面白そうです。テロリストとの対決(サスペンス)、台風の荒海との対決(映像)、人間愛などなど、映画に必要な要素が詰まっています。個人的には、プロフェッショナルが出てくる小説が好きなようです。経験豊富な船長、用意周到なテロリストなど魅力的な人物が登場します。

■心に残る言葉

 アルメニアの国と虐殺の件は、以前テレビで見たことがあります。歴史の授業ではあまり取り扱われませんが、今でも大きな民族問題として残っています。条件が複雑で、時間が解決するしかないのかも知れません。まだ、下巻を読んでいないのでテロリストの最終の目的は分かりませんが、現実に起こりうるリアリティのある設定だと思います。

■どんな人にお勧めか

海洋ロマンが好きな人
冒険野郎マグガイヤーが好きな人
スリルとサスペンスものが好きな人

太平洋の薔薇 (上) (光文社文庫)
太平洋の薔薇 (上) (光文社文庫)
光文社 2006-03-14
売り上げランキング : 91225

おすすめ平均 star
star映画で見てみたい作品
star魅力的な海洋冒険小説であり、国際謀略小説
star海洋冒険小説の傑作

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垣根涼介の作品としては、主人公の内面の掘り下げが足りない。

「 サウダージ (文春文庫) (文庫)」
垣根 涼介 (著) 2007/08
おすすめ度:★★(垣根涼介の作品としてはこの評価だが、他の著者だったら三つ星かも)

 垣根涼介の作品は、「ワイルドソウル」、「ヒートアイランド」に続いて3冊目として読
み始めました。垣根の世界観(ハードボイルド、車、反体制、復讐)が好きで、また今回はタイトルにも惹かれました。ポルノグラフティの歌でもありましたが、サウダージの意味はポルトガル語で郷愁、昔を懐かしむことだそうです。

 今回のストーリーは、複数の関係が徐々にまとまります。

柿沢+桃井・・・仕事師としてのプロフェッショナルな行動に憧れます。
アキ+和子・・・純愛といった感じ。ラストはやっぱりこうなるか。おきまりのパターン。もう少しひねりが欲しかった。
耕一+DD・・・耕一のラストの復讐がとってつけたような感じ。もっと耕一の内面を表現して欲しかった。

 メインは、耕一とDDの2人が主人公です。ただ、もっと耕一の内面の葛藤を描き出さないと、単
なる週刊誌の連載小説みたいな安っぽさがあります。

 垣根涼介の作品は、登場人物たちのトラウマを復讐によって解決していく所にポイントがあると思います。さくっと読める、娯楽小説になってしまっているのが残念。

サウダージ (文春文庫)
サウダージ (文春文庫)
文藝春秋 2007-08
売り上げランキング : 73480

おすすめ平均 star
star必涙の名作。必ず誰かに勧めたくなる。
starしょっぱくておいしい(笑
starギャングスター・レッスン+サウダージ=本当の意味でのギャングスターレッスン

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貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
講談社 2009-06-04
売り上げランキング : 835

おすすめ平均 star
star今の時代に対しての経済書である
starフリーエージェント社会が到来に備えるために読みたい本
starみんな、自由になんかなりたくない

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